2017-08

10・4(火)譚盾プロジェクト「中国古代楽器『曾侯乙編鐘』」

   サントリーホール ブルーローズ(小ホール)  2時

 こういうのは、滅多に聞けない。

 中国の戦国時代、紀元前430年頃に、曾の支配者だった乙という人――つまり曾侯乙の墓に副葬品として埋められていた大量の編鐘の音だ。
 これは1997年に発見され、翌年以降に発掘と復元研究が開始されたという曰くつきの鐘とのこと。

 但し今回、小ホールの舞台にずらりと並べられた暗銅色の鐘の大群が、中国3千年の歴史を刻んだ実物なのか、それともレプリカなのかは聞き漏らした。
 いずれにせよそれらは荘厳で美しい形をしており、また音色も底力がある。「一鐘双音」という、一つの鐘でありながら音程の異なる二つの音を出すのが特徴だそうだが、これは鐘の正面を叩いた時と、横を叩いた時とで、異なる音程の音が発せられる――という意味である。

 これをタン・ドゥン(譚盾)がユーモアを交えて解説しながら紹介する(通訳は毛淑華)。
 第1部では「楚巫六韻」と題して「楚の祈祷歌~曾侯乙墓出土楽器のための」6曲が演奏され、第2部では「周朝六舞図」と題して譚盾の作品「周の舞楽」(6曲)が演奏された。演奏者は中国の美女7人(プログラムには名前は載っていない)と、第2部ではファン・ドゥ・ドゥ(黄豆豆)が振付と舞踊で参加。特に後者は剣舞のような舞踊も見られ、時には歌も織り込まれて、なかなかの迫力を備えていた。

 鐘の音も凄いが、それと同等に、音と音の狭間にある「間」の雄弁さも凄い。これあるがゆえに、演奏は息を呑ませる緊張感を生み出す。貴重な体験で、面白かった。

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