2017-08

9・22(木)三ツ橋敬子指揮東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

  ティアラこうとう大ホール  7時

 チラシには、「江東区から世界に羽ばたく女性指揮者」と麗々しい文字。
 三ツ橋敬子さんは、東京都江東区の生れだそうな。江東区のホールを本拠地とする東京シティ・フィルは「江東区出身の音楽家を応援しましょう」と、この「三ツ橋敬子特別演奏会」を主催。東京にしては、いまどきローカルなジョークで、微笑ましいが・・・・。

 今日のプログラムは、ブラームスだ。「大学祝典序曲」「ハイドンの主題による変奏曲」「交響曲第1番」と、バランスよく構成されている。

 三ツ橋敬子の指揮は、先日の東京フィルを指揮した「英雄交響曲」では、引き締まった歯切れのいいリズム感で颯爽と押していたが、今日のブラームスでは、低音域に重心を置いた厚みのある響きをつくり出した。
 それはきわめてオーソドックスなスタイルで、音楽全体のつくりもまた、全く衒いのないストレートなものだ。最近流行の手練手管を弄する(?)演奏スタイルに狎れた耳には拍子抜けの印象を与えるが、一方、いわば原点に戻るかのようなこういう演奏には、心の休まる人も多いだろう。

 さすがに圧巻だったのは交響曲の終楽章で、比較的遅めのテンポで開始された有名な主題の落ち着いた風格は見事だったし、それが次第に興奮を高めて行く個所での呼吸の良さも、最終のコーダでの見事な昂揚感も、いずれも彼女の指揮の力量を示すに充分であった。
 シティ・フィルも、この若手指揮者をよく盛り上げたと思う。

 ただ一つ、「ハイドンの主題による変奏曲」で、変奏の間にあるパウゼを殊更大きくとり、時には一息入れたりして、それぞれ独立したものとして扱っていたことには、些か賛意を表し難い。これは誰かも昔やっていたのを聞いた記憶があり、しかるべき根拠もあるということだが、やはり全曲の統一感を弱める結果を招くだろう。

 台風のあとながら、まだ強い雨。しかしお客さんは、かなりよく入っていた。

コメント

ファンになりました

東フィルの「エロイカ」ですっかり気に入り、今回は女房を伴って聴きに行きました。引き締まった演奏に満足しました。只、座った席(1階のほぼ真ん中)の問題か、音のバランスが少々悪く、シンフォニーの冒頭などヴァイオリンが低弦に負けてしまい、別の曲のように聴こえてきたのは残念な点です。

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