2017-11

5・5(木)ラ・フォル・ジュルネ ルネ・マルタンのル・ク・ド・クール

   東京国際フォーラム ホールC 8時

 フィナーレのガラ・コンサートとでもいうべきもの。
 ウラル・フィルハーモニー管弦楽団(日本人奏者のエキストラも一部に加わる)がステージに並び、ボリス・ベレゾフスキーや広瀬悦子ら「マルタンお薦めの」ソリストが協演して、コンチェルトの抜粋を弾くという趣向になっている。

 最初に山田和樹が客演指揮者として登場し、ブラームスの「ハンガリー舞曲第4番」を例の如く思い入れたっぷりに指揮したが、いったい練習をやったのか、やらなかったのか・・・・。

 そのあとはシェフのディミトリー・リスが指揮をはじめたが、これもまるでぶっつけ本番のような演奏である。庄司紗矢香とタチヤーナ・ヴァシリエヴァがブラームスの「二重協奏曲」の第1楽章を弾き終わって舞台転換となったところで、大体この演奏会の見当はついたと思い、失礼することにした。

 他の演奏会はもう終わっており、フォーラム内の広場は薄暗く、運営スタッフだけが行き来する閑散とした雰囲気。この「ホールC」のコンサートが終れば、今年の激動の「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」も閉幕だ。
 何によらず、終わりには寂寥感が漂う。

コメント

私も残念な演奏を聴きました

音楽大学の文化祭の楽しさを、プロの演奏家を使って再現するという、この音楽祭のコンセプトは良いのですが、プロがお金を取って演奏する以上、「お祭りだから練習不足でした」では済まないと思います。
ピアノソロや弦楽カルテットなどが、普段のレパートリーを披露する企画は当たりが多いですが、音楽祭のテーマに沿って組まれたプログラムで、アンサンブル、オーケストラ絡みのものはハズレが多いです。練習の費用などを節約する必要があるのかもしれません。それなら少し入場料を高くしてもいいと思います。

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5月5日ラ・フォル・ジュルネ「ルネ・マルタンのル・ク・ド・クール」

4月29日に二期会「フィガロの結婚」公演会場で東条さんにお会いした際、5月5日の「ルネ・マルタンのル・ク・ド・クール」について「あのプログラムが1時間で収まるのか」「最終日の最後のプログラムなので時間制限はないのでは?」との会話をしましたが、結局、2時間休憩なしのプログラムとなりました。
想定外の長さとなったため1時間半程度のところ、第1部終了というあたりで退出した人がいたものの、私の視界の範囲(3階4列目)では基本的にはトイレに立つ人もなく皆さん2時間座りっぱなしでした。
公演を聴きながら、「ラ・フォル・ジュルネでは会場はほぼ終日空いていないのだからいつどこでリハーサルするのだろう」と思ったのですが、東条さんのコメントも期せずしてリハーサルへの疑問が含まれていました。
【山田和樹の指揮】
結局、5月3日の山田和樹指揮によるシェーンベルクは聞かず、この日のブラームス「ハンガリー舞曲第4番」で初めて山田和樹を聴きました。かなりとっちらかった演奏との印象でした。それで、「いつリハーサルするのだろう」との連想になった訳です。
しかし、次の曲からはオーケストラの芸術監督であるドミトリー・リスの指揮なので安心して聴ける感じがしました。実際、山田和樹が指揮した曲を除いた全ての曲はこの公演までに1回かそれ以上は上演している曲なので特にリハーサルも必要なかったのだろうと思います。
リスト「ピアノ協奏曲」とブラームス「ピアノ協奏曲」については団員のチェリスト(女性)とピアノの掛け合いがなかなか良かったと思います。
【ベレゾフスキー】
ベレゾフスキーは何年か前のラ・フォル・ジュルネでルガンスキーとベレゾフスキーともう1人女性のピアニスト3名による曲を聴いたことがあるだけで今回初めて1人で弾くのを聴きましたが、(しかし、たった1楽章だけですが)、私にはこの人のピアノは荒いように感じました。
ルガンスキーも3名のピアニストによる曲を聴いた以外は聴いたことがないのですが、私は「ルガンスキーの方が好きかな」という気がします。
【第2部】
椅子を全て片付けてから開始。
「東日本大震災の被災者に捧げる」と放送されたような気がしますが、ヴォーチェス8と庄司砂矢香&勅使川原三郎が登場。
まず、ヴォーチェス8。最初にリーダーが日本語で「ブラームスの『ララバイ』を歌います。聴いたら皆さんはきっと知っている曲です。だからまず、僕たちが歌い、次は一緒に歌いましょう」と説明し、彼らだけで「ららら」の歌詞でア・カペラ、口伴奏で歌い、続けて観客も「ららら」で2回歌うという形でした。
マイクを使った歌ながらなかなか心地良いものでした。今回、ヴォーチェス8は早朝に「みんなで歌おう~子どものためのアトリエ~」公演をしていたのでどんな内容だったのかなと関心を持ちました(後から関心を持ってももう終わってしまっていますが)。
最後は客席も舞台も照明を極限まで落とし、庄司のバッハ「シャコンヌ」の演奏に乗って勅使川原による祈りの趣の踊りとなり静かに終了しました。
庄司砂矢香を聴くのも実はこの日が初めて。
「ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲」とこの「シャコンヌ」の印象ともに私のもともとの理解とは少し違う演奏でした。
この公演は第1部でヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲の後、ピアノが登場してピアノ協奏曲が2曲、またピアノを片付けてヴァイオリン協奏曲が1曲、オーケストラの椅子を全て片付けてから第2部という構成。最初と途中でフランス語による説明とその通訳が入り、その説明に関連していちいち拍手が出るので、もともとどう考えても1時間では出来ませんよね。
また、クラシックは「ある曲の1楽章、2楽章をつまみ食いしても面白くないし満足度は低い」と改めて感じました。
ルネ・マルタンの説明によれば、来日したウラル・フィルのメンバーは60人。理由はドミトリー・リスが団員一人ひとりに日本に行くかどうかを確認し「行く」と言った人だけを連れて来ているから(拍手)。オーケストラが登場した時、弦の後ろの方は日本人が客演しているなあと思ったので、この説明で理由が判明しました。
来年のプログラムはチャイコフスキーやロシアの5人組にすることが決まっているので(以前も似たようなプログラムで公演したような…)、リス指揮ウラル・フィルは来年も来ることが決まっているとの説明でした(拍手)。
ヴォーチェス8は初来日。来年のプログラムにも参加するそうです(拍手)。
カーテンコールでは梶本さんも登場していましたが、ベレゾフスキーと広瀬悦子は既に帰ってしまったらしく登場せず。
【終演後の観客の会話】
庄司/勅使川原のことを語っていると思われる会話がありました。「一見、プリミティブでいて突き詰めた先のものということなのだろう。生も死も希望もあるというものだった。良いものを観た」
私自身は勅使川原三郎が「KARAS」として非常に一般に人気があった頃に観たことがあるのですが、「その頃と表現の幅があまり変わっていないなぁ」という印象でした。

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