2019-10

2019・10・5(土)スダーン指揮オーケストラ・アンサンブル金沢

      東京オペラシティ コンサートホール  6時

 今年の「アジア オーケストラ ウィーク」は、香港シンフォニエッタとジャカルタ・シティ・フィルハーモニック、それにこのオーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)の参加により開かれている。

 今日はその初日で、主役のOEKが池辺晋一郎の「この風の彼方へ」とベートーヴェンの「第7交響曲」を演奏、それら2曲の間に香港シンフォニエッタとの合同演奏でチャイコフスキーの「ロメオとジュリエット」を━━というプログラムだった。
 指揮はいずれもOEKのプリンシパル・ゲスト・コンダクターのユベール・スダーン。コンサートマスターはアビゲイル・ヤング。

 池辺の作品は、昨年のOEK委嘱作品で、岩城宏之を偲ぶ記念演奏会で初演されたものの由だが、私は今回初めて聴いた。「風の彼方にある未来を問う」といったようなコンセプトを折り込んだ曲とのこと。ダイナミックな起伏に富みながらも、曲想には常にまろやかな力と美しさを感じさせる。2年前の交響曲「次の時代のために」と同じように、未来に殊更な悲劇性を強調して見せることなく、あくまで肯定的に視るというのが彼の信条なのだろう。
 今回の作品では、清澄さと透明さがいっそう増し、しかも洗練された民族色といったものさえも感じられたのだが、これは私だけの印象だろうか?

 「ロメオとジュリエット」では、二つのオーケスラの楽団員がまるで一つの団体のメンバーのように調和していた。スダーンの手腕だろう。
 ベートーヴェンの「7番」は、先日の「5番」と同様かそれ以上に鋭い力を持ったアクセントの強い演奏で、全ての反復を遵守した古典的な構築と、小編成のオケの特徴を生かした明晰な音色とリズム性が特徴の快演だ。この曲で、異様なほどに強奏されたホルンやティンパニが、しばしば弦楽器群を圧して聞こえ、旋律線まで異なった響きになっていたのは、2階正面の席で聴いた所為なのか、それとも・・・・?

 アンコールは、ベートーヴェンの「トルコ行進曲」。ナマで聴く機会は滅多にないので、面白い。

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