2019-07

2019・7・21(日)大野和士指揮 プッチーニ:「トゥーランドット」

     新国立劇場オペラパレス  2時

 「オペラ夏の祭典2019-20」の「トゥーランドット」、新国立劇場では4回公演で、不思議にも4回のうち3回がAキャストだ。
 そのAキャストは7月14日に観たので、今回は3日目のBキャストを選ぶ。出演はジェニファー・ウィルソン(トゥーランドット)、デヴィッド・ポメロイ(カラフ)、砂川涼子〈リュー〉、妻屋秀和(ティムール)、持木弘(皇帝アルトゥム)、森口賢二(ピン)、秋谷直之(パン)、糸賀修平(ポン)、成田眞(役人)他。

 新国立劇場の1階席中央やや後方はオーケストラの響きがやや弱く聞こえる、というのは以前から承知していたが、今日のバルセロナ響も、東京文化会館で聴いた時よりは、少々控えめに聞こえた。━━しかし、その所為だけではなく、何となく今日の演奏は、オーケストラや合唱やソリストを含め、「落ち着いていた」のではなかったか? 幕開きで役人が歌う場面から、不思議に緊迫度の低さを感じてしまったのである。先日の東京文化会館での演奏が、少し荒っぽいけれども熱気が吹き上げるような勢いに満ちていたのとは、些か違った。

 それがこの劇場の雰囲気の所為なのか、あるいはBキャストがこの劇場で歌うのが初めてだったからなのかは、判別し難い。ただ、ジェニファー・ウィルソンの声が柔らかくて、オーケストラを突き抜けて来る威力に不足していたこと━━特に最終場面ではそれがもどかしかった━━と、ポメロイの歌い方がずり上げるような、一種の旧式なアクの強さを感じさせたことは確かだろう。
 際立っていたのはリュー役の砂川涼子で、これはAキャストの中村恵理に比して一歩も譲らぬ歌唱を示していた。

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