2019-04

2019・4・26(金)大野和士指揮東京都交響楽団

    サントリーホール  7時

 これは4月定期のBシリーズ。武満徹の「鳥は星形の庭に降りる」、シベリウスの「交響曲第6番」、ラフマニノフの「交響的舞曲」。━━いずれも20世紀の作品。

 このところ、大野和士と都響のコンサートでは、快調な演奏が続くようになった。彼が音楽監督に就任した直後は、就任前の演奏に比べると、不思議に柔軟さを欠いているような演奏ばかりが続いて、われわれもやきもきする時期があったのだが、最近は安心して聴けるようになったといえようか。
 今日の定期での3曲も、好みはともかくとして、聴き応えのある演奏だったと思う。

 「鳥は・・・・」では、かなりダイナミックで起伏の大きな演奏が繰り広げられた。武満徹の作品の演奏にもさまざまなスタイルが聴かれる時代になったようである。シベリウスの「6番」は、旋律性をとりわけ重視している解釈のように感じられたが、ともあれインキネンの指揮と同じように、冷徹で硬質で明晰なシベリウス━━といったイメージを感じさせる演奏であった。
 ただ、インキネンの時にもそうだったが、こういう「強い、鋭い音色」は、私は最近どうも苦手になって来ているので・・・・。

 コンサートでは、大抵の指揮者は、前半のプログラムと後半のプログラムとに、対照的な響きや表情をつくり出すものだが、大野の今日の指揮も同様で、ラフマニノフでは前半から一転して、豊麗な、ロマンティックな響きになった。緻密な音の交錯、威嚇的な響き、郷愁を抱かせる旋律、リズミカルな躍動、━━ラフマニノフの音楽に備わるそれらの特徴が、柔らかくふくらみのある音で、温かく再現されていた。
 この曲を、こういう攻撃的でない、しかも官能的な色合いを持った演奏で聴かせてもらったのは、初めてかもしれない。
 コンサートマスターは四方恭子。

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