2019-04

2019・4・18(木)アンドレア・バッティストーニ指揮東京フィル

     サントリーホール  7時

 ウォルトンの「戴冠式行進曲《王冠》」、モーツァルトの「ピアノ協奏曲ニ長調《戴冠式》」(ソリストは小山実稚恵)、チャイコフスキーの「交響曲第4番」、アンコールにエルガーの「威風堂々」第1番(抜粋)。小山実稚恵のソロ・アンコールはラフマニノフの「前奏曲ト長調Op.32-5」。コンサートマスターは近藤薫。

 モーツァルトの「戴冠式」(このニックネームはほとんど意味のないものだが)の前に別の作曲家の戴冠式を置いたのは何となく語呂合わせ的だが、最後にバッティストーニが新元号の到来を祝う主旨を日本語で述べて「威風堂々」を演奏したことを併せると、当然そこには慶祝のイメージが籠められていることになるだろう。

 ウォルトンが始まった時には、東京フィルも随分鳴りっぷりがよくなったものだ、と驚いたり感心したり。この開放的で勢いのいい演奏は、いかにも元気なバッティストーニらしい。
 小山実稚恵が「戴冠式」を弾くのを聴いたのは、私は多分初めてではないかという気がする。この曲、モーツァルトの後期のピアノ協奏曲の中では格段に落ちる作品のような気がして、如何に小山さんの演奏であろうと、私はどうも好きになれぬ曲なのだが、第1楽章で弾かれたカデンツァはカール・ライネッケのものだとのことで、これは大変興味深く聴かせていただいた。

 チャイコフスキーの「4番」は、まさに激動の音楽といった感の演奏。遅いテンポの個所と速いテンポの個所との対比が大きい上に、テンポの動きも急激で、チャイコフスキーが「次第に速く」と指定した個所においても、急激にテンポを上げて行くといった指揮である。そのあたり、少々行き過ぎではないかと思われる時もあったけれども、それも若い指揮者の情熱の赴くところ・・・・ということだろう。

 だが、今日の東京フィルの演奏で何より感心したのは、弦楽器群の音の柔らかさだ。最強奏の瞬間にさえもこのソフトな弦の音色を失わぬとは、立派なものである。
 バッティストーニと東京フィル、面白い演奏を聴かせてくれるようになったものだ。

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