2019-03

2019・3・31(日)飯守泰次郎指揮関西フィル ブルックナー「9番」

      ザ・シンフォニーホール  2時

 関西フィルハーモニー管弦楽団の第299回定期。桂冠名誉指揮者・飯守泰次郎が、モーツァルトの「ヴァイオリン協奏曲第5番《トルコ風》」(ソロはヴェロニカ・エーベルレ)と、ブルックナーの「交響曲第9番」を指揮した。

 エ―ベルレは、つい先日もウルバンスキの指揮する東京響とこの同じ曲を弾いていたが、さすがに協演の相手が違うと、自分の演奏スタイルも少し変えるらしい。東京での演奏は端整、繊細、清澄、といった特徴を強く感じさせていたのに対し、今日は冒頭からして濃厚で妖艶な表情を滲ませるなど、全曲にわたって、やや自由な感興が加えられていたようだ。その気品ある清廉なモーツァルトは、実に美しい。

 さて、ブルックナーの「9番」である。これは、飯守が関西フィルと毎年1曲ずつ進めていたブルックナー交響曲ツィクルスの、その最終篇にあたる。私もそのうち「7番」と「8番」を聴いたが、今日の「9番」も、やはり率直で烈しいブルックナーだ。
 殊更にユニークな解釈を狙うことなく、また、徒に長めのパウゼを採って全体の流れを滞らせたりするなどということもなく、あくまでスコア通りに演奏を構築して巨大な山脈を築き上げる━━といった飯守のブルックナーは、その率直さと真摯さゆえに、感銘を呼ぶ。

 関西フィル(コンサートマスターは岩谷祐之)も入魂の演奏を聴かせてくれた。第1楽章コーダや、第2楽章スケルツォ、第3楽章の最初の爆発での昂揚。同楽章アダージョでの深い拡がり。
 弦楽器群も厚みのある音を響かせた。第3楽章最後のホルン、ワーグナー・テューバ等による告別の長い持続音の個所で響きのスムースさを欠いたのはかえすがえすも惜しかったが、今日のホルン・セクションには客演奏者が多かったらしいので・・・・。

 飯守と関西フィルによるこのブルックナー・ツィクルス、来シーズンに「0番」が追加されるそうである。

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