2019-03

2019・3・28(木)東京・春・音楽祭 ムーティ、「リゴレット」を語る

     東京文化会館大ホール  7時

 巨匠リッカルド・ムーティが、「東京・春・音楽祭」で今年から開始したオペラ・アカデミーの一環、ヴェルディの「リゴレット」についての講演を行なった。この人の話の面白さは、すでにおなじみである。

 オペラ界の悪しき慣わしのために、ヴェルディが書いた楽譜を無視した歌い方や演奏がいかに多いか━━例えば拍手やブラボーを当て込み、結びの音をスコア指定より高く上げたり、最弱音の指定を最強音で歌ってみせたりするがごとき━━を、自ら身振り手振りを交えながらユーモラスに歌ったりして指摘しつつ、それを是正することの必要性について力説する、というのが、今日の主要テーマだった。

 それは決して狭量な原典主義や教条主義に基づくものではない。「リゴレット」の場合には、主人公の身体の特徴から姿勢が「俯き加減」になるため、ヴェルディは意図的に「高い音」を書かなかった(そうかなあ?)、従ってジルダとの「復讐の二重唱」の最後の音や、「あの呪い!」の叫びの最後の音を「上げて」歌うのは間違ったことである━━と、ムーティは説明する。
 こういう話は、今初めて聞くものではなく、すでにムーティの実際の指揮によるいろいろなヴェルディ作品で、私たちにはおなじみのものである。だがとにかく、大ムーティさまの話なのだから、説得性がある。

 歌唱はアカデミー生たち5人。ピアノはムーティ自身。1階席(のみ解放された)を埋めつくした聴衆には、通訳の声が聞こえる無線機が配布されていた。
 本番の演奏は、4月4日に行われる。

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