2019-03

2019・3・20(水)ウラディーミル・ユロフスキ指揮ベルリン放送交響楽団

     東京文化会館大ホール  7時

 都民劇場の公演。
 肘の故障で来日が危ぶまれたレイフ・オヴェ・アンスネスだったが、このオケとの公演には予定通り参加してくれた。ただし、当初予定されていた長大なブラームスの「協奏曲第1番」は、モーツァルトの「協奏曲第21番ハ長調」に変更になった。

 アンスネスのモーツァルトは大変いい曲目ではあるのだが、オーケストラが少々ガサツな演奏だったため、どうも音楽の座りが悪い。それゆえアンスネスの本領はやはり、ソロ・アンコールで弾いたショパンの「夜想曲作品15の1」の方で、余すところなく示されたといえよう。主部から中間部に移る個所での劇的な変化、再び主部に戻るあたりの流れの良さ、そして全曲にあふれる瑞々しい情感━━5分足らずの小品に籠められたアンスネスの深味は見事なものであった。

 ユロフスキとベルリン放送響(旧東独の放送響)は、その協奏曲の前に置かれたモーツァルトの「フィガロの結婚」序曲からして何ともガサガサした演奏で、それは練習不足なのか、オケの水準が落ちたのか、手抜きなのか、あるいは旅の疲れか? 

 プログラムの第2部はマーラーの交響曲「巨人」。外来オケは何故どれもこれも、こう「巨人」ばかりやるのか、と呆れるが、今回は第2楽章に「花の章」を復活させた演奏をすることで、僅かながらも差別化を狙ったようである。オーケストラにはフルートが「数え間違い」をするなど、散漫な雰囲気もなくはなかったが、ユロフスキは、とにかくここでは抑制したテンポの裡に念入りな構築を聴かせた。
 アンコールはバッハの「管弦楽組曲第3番」からの「アリア」のマーラー編曲版で、このあたりは選曲に工夫が見られる。

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