2018-09

2018・9・8(土)トン・コープマン指揮 バッハ:「ミサ曲ロ短調」

     すみだトリフォニーホール  5時

 アムステルダム・バロック管弦楽団と合唱団を指揮しての演奏。声楽ソリストは、マルタ・ボッシュ(S)、マルテン・エンゲルチェズ(CT)、ティルマン・メルテンス(T)、クラウス・メルテンス(Br)。

 最初にコープマンがオルガンでバッハの「小フーガ ト短調」を弾き、そのあとオーケストラと合唱団が入場して「ロ短調ミサ」を演奏するという段取り。休憩は1回、「サンクトゥス」の前に置かれた。なおコープマンは、「ミサ」演奏前にマイクを手にし、台風と地震の犠牲者を悼んで━━とスピーチした。

 この「ハー・モル・メッセ」は、バッハの数ある声楽曲の中でも私の一番好きな曲だから、少しくらい演奏がどうこうしたからと言って、感動が揺らぐというものではない。この曲を聴いていると、さまざまな想いが蘇って来るし、新たにいろいろなことに想いを馳せる、などという付随的な感慨さえ起こって来るほどなのである。

 だがしかし、それでも今夜の演奏には、ほんの僅かだが、彼ららしくない、何か散漫な雰囲気が感じられたのはどういうわけか? 
 オーケストラもコーラスも、もちろん並みの演奏とは違って奥深いものを感じさせるのは事実だが、たとえば集中性などの点で、本来はこんなものではないはずなのに━━という印象は、どうしても拭えなかったのだ。

 聞くところによると、コープマンは先に来て新日本フィルとの演奏会を指揮した(6日)ものの、あとから来たオーケストラと合唱団は、7日の大阪公演に備えて関西空港に降りる予定だったのが、あの台風による空港浸水のため不可能となり、結局成田空港経由で大阪に向かったとか。その大阪(ザ・シンフォニーホール)での公演は予定通り行ない、すぐに今日の東京公演だったわけだから、もしやお疲れだったのでは?

 明日の札幌公演は中止になったとのこと(Kitaraは異状はなかったものの、余震を警戒して10日まで休館の由)。久しぶりの日本公演がこのような結果になり、アムステルダム・バロックには気の毒だったが、今日の演奏後に満員の客席から贈られた熱烈な拍手は、彼らの気持を和ませるのに役立っただろうか?

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