2012-02

2・23(木)ダニエル・ホープ・ヴァイオリン・リサイタル

   トッパンホール  7時

 近年いよいよ好調のダニエル・ホープが来日。先日グラモフォンから出たCDが極めて興味深かったし、これは聴き逃せないリサイタルである。協演のピアノはセバスティアン・クナウアー。

 プログラムはまずブラームスの「スケルツォ」(F.A.Eソナタ第3楽章)で開始されたが、これが非常にラプソディックで、切り込むような鋭い音色の演奏だったのに強い印象を受ける。
 ホールの空間性の影響でヴァイオリンもかなりリアルでシャープな音色になるが、この強靭な気魄がリサイタルの全体を支配していたといってもいいかもしれない――ちょっと予想外ではあったが。

 そのあとはクララ・シューマンの「ロマンス」、ブラームスのソナタ「雨の歌」、メンデルスゾーンの「歌の翼に」と「魔女の歌」、ヨアヒムの「ロマンス」、ブラームス〜ヨアヒム編の「ハンガリー舞曲第5番」、グリーグのソナタ、と続く。
 いずれも直接、間接にヨーゼフ・ヨアヒムと関連づけられる曲目で、例のCDの選曲と同様だ。

 「ハンガリー舞曲」のラプソディ風の奔放な荒々しさと来たら、そう度々は聴けない類のものだろう。
 そして圧巻はグリーグのソナタ。およそグリーグのイメージから想像できぬほど情熱的でダイナミックで、ラプソディックな演奏に驚いたり、感心したり。グリーグらしさは、辛うじて第2楽章に顔を覗かせる。

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