2008-04

4・21(月)大植英次指揮 大阪フィル 

  ザ・シンフォニーホール

 大植はかなりウェイトを減らしたようだが、すっかり元気になった様子なのは何より。アルベニスの「カタルーニャ狂詩曲」という愉快な小品では、腰をくねらせて踊りながら指揮をしていた。彼が聞かせてくれた話によれば、この曲はもともと「そういう曲」なのだそうな。
 
 しかし、やはり大阪フィルとしては、「スペイン交響曲」と、ラフマニノフの「交響的舞曲」というシリアスな作品で本領を発揮することになった。
 特に前者では、長原幸太(大フィル・コンサートマスター)の、時に嫋々たる甘美な表情を交えながらもヴィルトゥオーゾぶりを発揮したソロが冴え、この作品を実に生き生きと聴かせてくれた。
 後者も、弦を中心にしっとりとして美しい。一頃少し荒れていたように思えた大植と大フィルの音色も、今年に入ってから二つの聴いた演奏会(一つは2月17日の東京公演)での印象では、もはや完全に修復されただけでなく、指揮者とオーケストラの呼吸がぴったり合ってきたように思えるほどである。

 ただ不思議なことに、音楽全体のつくりもアンサンブルも非常に好いのだが、なぜか音色の変化に不足するという感を拭えないのだ。
 2月のサントリーホールでの公演では、彼らの演奏はすばらしく色彩感にあふれていた。それを思うと、今日の印象がこのザ・シンフォニーホールのリアルなアコースティックのせいなのか、それともこのホールに慣れない私の耳のせいなのか、今はどうもわからない。

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