2007-11

11・13(火)ドレスデン・オペラ「タンホイザー」

  東京文化会館大ホール

 ザクセン・ドレスデン州立歌劇場の来日公演、「タンホイザー」の2日目(東京初日)。

 ハンガリーのベテラン指揮者ガボール・エトヴェシュが指揮した。この人、CDでも出ているライヴの「パルジファル」を聴いた時には悪くないと思ったが、今日初めてナマで聴いて、わけが分らなくなった。これほどガタガタでバランスの悪いシュターツカペレ・ドレスデンの演奏は、かつて聴いたことがない。特に木管の粗さといったら、呆気に取られるほどだ。しかし第1幕が終ると同時に飛んだ大ブーイングが効いたのか、招聘マネージャーが劇場側に注意を促したのが効いたのか、とにかく第2幕からは何とか持ち直した。それでも、今年3月にドレスデンに入り浸ってオペラを聴いた時の演奏に比べると、その水準には天と地ほどの差が感じられる。今回のオーケストラは、一体どんなメンバーが来ているのだろうか。
 ともあれ、このドレスデンの「タンホイザー」には、おなじみ準・メルクルが指揮する2回の公演が、このあとにある。そしてこの歌劇場の総帥ファビオ・ルイジの指揮する「ばらの騎士」と「サロメ」も、これから始まる。それに望みをかけよう。

 演出は、ペーター・コンヴィチュニーだ。先日ドレスデンで観た舞台と基本的に変わりはない。ご興味があったら、アーカイヴの「5月20日」のところを覗いて見て下さい。ただ、第3幕大詰めの場面などは、あの時の方がもう少し美しかったような気がする。幸いに今回は、舞台袖から大きな花がポコンと飛び出すテは使われず、その代わり、葉が生えた杖(救済の奇蹟の象徴)を表わしているような、枝のようなものがヌッと突き出るだけだ。しかし、これとて随分奇異な光景ではある。

 タイトルロールはロバート・ギャンビル、エリーザベトはカミッラ・ニールンド。まず適役だろう。ヴォルフラムはアラン・タイトゥスだったが、この演出の中では少し骨太に過ぎるような気もする。ヴェーヌスはガブリエレ・シュナウトで、ちょっと粗いとことがなくもないが、手慣れた役どころだ。

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