2007-10

10・10(水)上岡敏之指揮ヴッパータール交響楽団

 東京オペラシティコンサートホール

 上岡敏之が、2004年から音楽総監督をつとめるヴッパータール響を率いて凱旋公演。
 
 ドイツの地方都市のカラーの一つとも言えるような、いい意味での素朴さを残しているこのオーケストラにも、近年の上岡の音楽の特徴である精妙緻密な表情が、すでにはっきりと刻印されている。
 R・シュトラウスの「ドン・ファン」では、主人公の快活奔放な姿を描く個所での極度に速いテンポと、官能の部分での極度に遅いテンポとが大きな対比を形成して、この曲における二つの性格的要素が明確に強調されていた。それぞれの音色の対比も、上岡ならではの見事なものだった。彼は近年、ますますこのような面で巧味を発揮するようになってきている。

 モーツァルトの「ピアノ協奏曲第21番」とベートーヴェンの「交響曲第5番」では、一転して古典的な造型を重視、引き締まった響きを引き出した。前者は上岡自身の弾き振りで、ソロの合間ごとに立ち上がってはオーケストラに細かい指示を与え、念入りなデュナミークの変化を求めていた(それに比して、自らのソロの方はストレートなものだったようだが)。

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